今回は「ジャズ・ボッサ特集」。
ジョアン・ジルベルト(João Gilberto)の訃報のあった時にこの特集は大友さんの巡り合わせを感じます。
ボサノバはブラジルのリオデジャネイロで1958年頃に生まれたと言われています。アントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルトといった人達がイパネマの海岸に集まって作ったという話があります。アメリカのジャズシーンでは1961年春にギタリストのチャーリー・バードなどがアメリカ政府主催の南米向け親善ツアーでブラジルに行った際に現地の音楽に凄く影響を受けて、それがアメリカに輸入され大ブームとなります。
「The Girl From Ipanema(イパネマの娘)」もしっかりかかりました。
1963年スタン・ゲッツがジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビンというボサノバを作った人達を招き入れて録音したのが「Getz/Gilberto」。1965年にこのアルバムはグラミー賞を受賞し、歌を歌ったアストラッド・ジルベルト(ジョアン・ジルベルトの元妻)はボサノバの女王と言われるようになります。
大友さんは20世紀が産んだポップスの中でも最高のものだと思っているそうです。ポップスはある地域にあった音楽がその地域でないところに広がっていって(レコードとかラジオとかで)、グローバルになったものというのが大友さんの定義だそうです。この曲はそれを分かりやすく実現していて、一つは言語が2種類出てくる。ポルトガル語と英語。しかも英語ネイティブでない人が英語で歌っている。ものすごい腕利きのミュージシャンの中で素人が入って歌っている。これもポップスの素晴らしいところだと思っているそうです。ただ単純な音楽ではなくて、複雑なリズムとハーモニーをボサノバは持っている。なのにそれが全く複雑に聞こえない。楽器の使い方もヨーロッパやアメリカとは違った使い方をしているそうです。
「ホットピックス」のコーナーでもボサノバ。
SF JAZZ COLLECTIVEの新譜「Music of Antônio Carlos Jobim & Original Compositions Live: Sfjazz Center 2018」良かったです。