世界の最新音楽事情
サラーム海上さんが昨年10月に訪れたポルトガルのポルトで開催されたワールドミュージックのエキスポ「WOMEX」で観て強い印象を受けた世界の新進気鋭アーティストを中心に紹介してくれました。
Naissam Jalal & Rhythms of Resistance「Samaai Al Andalus」
シリア系フランス人のフルート奏者:ナイサム・ジャラルとバンド:リズムズ・オブ・レジスタンス。彼女は子供の頃からクラシックのフルートを学んでいましたが、演奏のために西アフリカを訪れた際に、自らのルーツを掘り下げたくなり、シリアとエジプトに行き、アラブ音楽を習得しました。そして、多国籍なバンドメンバーと共にジャズやアラブ音楽、ブラジル音楽、アフリカ音楽をミックスした音楽を演奏しています。
Manou Gallo「Abj Groove(feat.Bootsy Collins)」
コートジボワール出身のベーシスト:マヌ・ガロ。彼女は以前は女性ばかりのコーラスグループ:ザップ・ママのメンバーでしたが、バンド脱退後、ベーシストとしてアフリカ音楽に留まらないファンキーな音を作り続けています。アメリカ人ベーシスト:ブーツィー・コリンズがゲスト参加した曲。Abjとはコートジボワール最大の都市アビジャンを指します。
Apichat Pakwan「Lam Toey Pasom」
タイ音楽。特にイーサーン地方の民謡:モーラムを好きになり、タイの大学に留学したオランダ人:オリヴァーとタイ人女性:アンカナンによるユニット、アピチャット・パクワン。2016年にタイで結成され、モーラムの伝説的な歌手や演奏家たちと共演し、これまでタイ国内や東南アジア諸国をツアーして周っていたのですが、コロナ禍でオリヴァーとアンカナンはオランダに取り残されてしまい、新たにDJプラスVJ形式でも活動を再開しました。