ラジオと音楽

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挾間美帆のジャズ・ヴォヤージュ 2025年4月13日(ロバート・グラスパー、メル・ルイス、マイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンス)

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【目次】

 

#62 トリビュート「処女航海」

今から60年前の1965年3月ジャズの歴史に名を刻むある名盤が録音されました。ピアニスト:ハービー・ハンコックの代表作『処女航海(Maiden Voyage)』です。ハービー・ハンコックが24歳の時に録音し、リーダーとしては5枚目のアルバムでした。全体を通して海の雰囲気を表現しようとした作品。海の情景や生き物が題材となっています。演奏メンバーは、ハービー・ハンコックのピアノ、フレディ・ハバードのトランペット、ジョージ・コールマンのテナーサックス、ロン・カーターのベース、トニー・ウィリアムスのドラムス。モード・ジャズを代表する名作となりました。

今回は録音から60年を迎えたトリビュートとして、このアルバムの中の楽曲をカバーした作品を紹介してくださいました。

 

 

Robert Glasper Trio「Maiden Voyage(feat.  Bilal)」

アルバム1曲目「Maiden Voyage」の演奏。ジャズ、ヒップホップ、R&Bをつなぎ、現代のブラックミュージック・シーンを牽引するロバート・グラスパーのバージョン。2002年録音の初リーダー・アルバム『Mood』に収録されている「Maiden Voyage」。演奏は、ロバート・グラスパーのピアノ、ボブ・ハーストのベース、ダミオン・リードのドラムス、ボーカルにビラルがフィーチャーされています。


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MOOD

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Mel Lewis & The Jazz Orchestra「Eye of the Hurricane」

アルバム2曲目「Eye of the Hurricane」。アルバム『Mel Lewis & the Jazz Orchestra Play the Compositions of Herbie Hancock Live in Montreux』より。サド・ジョーンズと共にビッグバンドを率いたことで知られるドラマー:メル・ルイスが1980年のスイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルで演奏した時の録音を収録したアルバム。編曲はサクソフォン奏者のボブ・ミンツァー。


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Miles Davis「Little One」

アルバム3曲目の「Little One」は、実はこのアルバムが出る前に録音していたアルバムがあります。1965年1月の録音で8月に発表されたマイルス・デイヴィスのアルバム『E.S.P.』です。この時のマイルス・デイヴィスのバンドは第2期黄金クインテットと呼ばれるメンバーで、マイルス・デイヴィスのトランペット、ウェイン・ショーターのテナーサックス、ハービー・ハンコックのピアノ、ロン・カーターのベース、トニー・ウィリアムスのドラムス。この『E.S.P.』に収録されている曲の一つがハービー・ハンコック作曲の「Little One」でした。


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E.S.P.

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アルバム4曲目の「Survival Of The Fittest」は、挾間さんがアレンジをしてデンマークラジオ・ビッグバンドと演奏したバージョンがかかりました。元々このアレンジは2015年にアルバム『処女航海(Maiden Voyage)』の録音50年を記念して作ったアレンジの中の一つで、そこからデンマークラジオ・ビッグバンドで演奏できるように少し改造をして2020年に彼らと一緒に演奏したそうです。

 

 

Bill Evans Trio「Dolphin Dance」

アルバム最後の曲「Dolphin Dance」。ジャズピアノの詩人と呼ばれるビル・エヴァンスのバージョン。1977年録音のアルバム『I Will Say Goodbye』に収録されています。ビル・エヴァンスが亡くなったのは1980年なので、晩年の作品の一つです。演奏は、ビル・エヴァンスのピアノ、エディ・ゴメスのベース、エリオット・ジグムンドのドラムス。


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I Will Say Goodbye

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