【目次】
ファンク・ハービー
今回は、現在83歳、リビング・ジャズ・ジャイアンツと言って過言ではない、ハービー・ハンコックの特集でした。
ハービー・ハンコックの代表作一つ『Head Hunters』の発表から、今月でちょうど50年になるそうです。それを記念して、ファービーのファンキーな面にスポットを当てた特集でした。
Herbie Hancock「Sly」
アルバム『Head Hunters』は1973年10月26日にリリースされました。大友さんは高校生のジャズ研時代にこのアルバムジャケットのお面を皆んなで被って仮装行列をしたそうです。このアルバムが出た当時、ハービー・ハンコックは33歳。1968年秋にマイルスのバンドから独立をし、このアルバムに至りました。ハービー・ハンコックがファンク路線に行ったきっかけが、スライ&ザ・ファミリー・ストーンにインスパイアされたからだそうです。この曲は、スライ・ストーンに捧げた曲だそうです。
ハービー・ハンコックのエレクトリックピアノ、シンセサイザーなど、ベニー・モウピンのソプラノサックス、ポール・ジャクソンのベース、ハーヴィー・メイソンのドラムス、ビル・サマーズのパーカッション。
Herbie Hancock「Hang Up Your Hang Ups」
1976年6月29日ニューポート・ジャズ・フェスティバルで組まれたプログラム「ハービー・ハンコックの追想」を収録したアルバム『V.S.O.P.(ニューポートの追想)』より。ワー・ワー・ワトソンのギター(右)とレイ・パーカー・ジュニアのギター(左)とポール・ジャクソンのベースの絡みが聴きどころということです。
※このアルバムは、Apple Musicで見つかりませんでした。
ホットピックス
Harold López-Nussa『Timba a la Americana』
キューバ出身のピアニスト、作曲家:アロルド・ロペス・ヌッサのブルーノートのデビュー作。音楽一家に生まれたアロルドは、幼少期からピアノを始めて、2005年にモントルー・ジャズ・ピアノ・コンクールで優勝。これまでに9枚のアルバムをリリースしています。このアルバムは、スナーキー・パピーのマイケル・リーグによってプロデュースされました。アロルドが故郷であるキューバからフランスのトゥールーズに移って、新しい生活を始める中でキューバに想いを馳せることからインスピレーションを得たそうです。
アロルド・ロペス・ヌッサのピアノ、グレゴワール・マレのハーモニカ、ルークス・カーティスのベース、バルバロ"マチート"クレスポのコンガ、マイケル・リーグのクラッピング、シンセサイザー、ボーカル、アロルドの弟ルイ・アドリアン・ロペス=ヌッサのドラムス。
Funky
前半の特集に因んだ選曲
Tumba la Timba
Eddie Henderson『Witness To History』
ハービー・ハンコックの『Head Hunters』誕生前夜に一緒に活動していたトランペット奏者:エディー・ヘンダーソンの3年ぶりの新作アルバム。エディー・ヘンダーソンは、1940年ニューヨーク出身で現在82歳。誕生日が10月26日なので『Head Hunters』の発売日と同じ。
このアルバムは、1973年のエディー・ヘンダーソンのデビューアルバム『Realization』から50周年を記念した作品だそうです。エディー・ヘンダーソンのトランペット、ドナルド・ハリソンのアルトサックス、ジョージ・ケイブルスのピアノ、ジェラルド・キャノンのベース、レニー・ホワイトのドラムス。2022年9月ニューヨークでの録音。
Scorpio Rising
ゲストドラマーとしてザ・ヘッドハンターズのマイク・クラークも参加しています。
I'm Gonna Miss You, My Darling
妻のナツコさんによる作曲。
曽根麻央『Plays Standards』
トランペッター、ピアニスト、作曲家の曽根麻央のアルバム。曽根麻央さんは、バークリー音楽大学在学中から活動を始め、ジャズフェスや老舗のクラブなど様々なところに出演し、フィラデルフィアの国際トランペット協会ジャズ・コンペティションで優勝。国際セロニアス・モンク・ジャズ・コンペティションでもファイナリストに選出されるなど、早い時期から海外での高い評価を獲得しています。
このアルバムは、曽根麻央さん自身がピアノ、トランペット、フリューゲルホーンを全て演奏している、全楽器一人で演っているアルバムです。
Serenade
オリジナル曲。
Some Other Time
ビル・エヴァンスの演奏などで知られる、レナード・バーンスタインの曲。