オラが国のスター
今月はマリの瓢箪ハープ 「コラ」の名人:バラケ・シソコです。バラケ・シソコは1968年にマリで吟遊詩人:グリオの家系に生まれました。父親は同じくコラ奏者のディエリマリ・シソコで、幼い頃から父親の元で音楽を始めました。若くしてマリ国立器楽アンサンブルのメンバーに抜擢され、アフリカの様々な国で演奏した後、コラのソロ演奏や、既に国際的に知られるようになっていたもう一人のマリ人のコラ奏者:トゥマニ・ジャバテとの共演で人気を集めるようになりました。
2000年、初のソロアルバムをフランスでリリース。以来、マリのミュージシャンだけでなく、世界中のミュージシャン達と共演を行い始めました。イタリアの作曲家:ルドヴィコ・エイナウディ、アメリカのギタリスト:タジ・マハール、マリの女性歌手のロキア・トラオレ、そしてフランス人チェロ奏者:ヴァンサン・セガールとは2枚の連名のアルバムだけでなく、お互いの作品に参加したり、頻繁に共同でライブを行う関係となりました。
彼のコラは非常に優雅でエネルギーがあり、とても才気に溢れています。サラーム海上さんは、これまでにインドやヨーロッパやアフリカ、日本で何度も彼のコラ演奏を聴いているそうですが、インド古典音楽の名人演奏家を聴くのと同じように毎回毎回が異なって新鮮に聴こえるそうです。
3MA「Anfaz」
モロッコのフランス語:マロック、マリ、マダガスカルのMAを頭文字とする三つの国の弦楽器奏者が集まったマエストロ・トリオ:トロワマ(3MA)です。バラケのコラに加えて、モロッコからは弦楽器の女王と呼ばれるウード奏者のドリス・エル・マルーミ、マダガスカルからは竹筒の周りに弦を張ったハープ「ヴァリハ」の奏者:ラジェリが参加し、素晴らしい演奏を繰り広げています。
David Walters 「Papa Kossa」
2月に届いたばかりの新作で、カリブ系フランス人のシンガーソングライター:デヴィッド・ウォルターのニューアルバム『Nocturne』から。このアルバムにはバラケと盟友のヴァンサン・セガール、そしてカリブ系のパーカッショニストのロジェール・ラスパイユと4人のバンド形式となっていて素晴らしい演奏とデヴィッドの素晴らしい歌が楽しめます。