新譜紹介
Green Day『Father of All...』
グリーン・デイの最新作。2分半以下の曲で占められていて全曲で26分のアルバム。
軽快ですが重い歌詞が歌われています。現実に対する憤り、やるせなさ。
ビリー・ジョーは繊細で常に傷つきながらギリギリのところで音楽活動をしています。ナーバス・ブレークダウンになり治療に入り音楽活動が出来なくなる時期が何回もありました。そのギリギリのところで鳴らされるのがグリーン・デイのロック。
Sugar Youth
(訳詞)
頭の中で色んな声がする
おい、何を考えているんだ
甘いものがなくなると気分が悪くなる
おい、何を飲んでいるんだ
水に溶けた毒を飲み干してしまいたい
首輪をした犬のように息をつまらせてしまいたい
コヨーテと悪党の間に生まれた子供が俺だ
Meet Me on the Roof
(訳詞)
メキシコの仲間と連れ立って、目抜き通りを車で流す
枕を抱えて寝たはずが目を覚ませば掃き溜めの中
藁をも掴む思いで学んではいるが、秘密の言葉に真実の懺悔
それでも最悪は、まだこの先にある
だから待ち合わせは楽しかったあの頃の行先で
どん底とは、どれだけハイになるか
行けるところまで行ってやる
Junkies on a High
(訳詞)
ママに言われた「敵はできるものだ」って
へつらうな、従うな
聞いたような話ばかり
ドアに挟んで指を潰したり
俺の螺旋階段は下降線
オーイェイ
ロックンロールの悲劇
次は俺かもしれない
天国が俺のライバル
飲んで騒いで俺は歌う
俺なりの陰謀
影には何が隠れている?
オーイェイ
ハイになったジャンキー
戻ってこい
落ち着けよ、大人しく
気の無い笑顔
飲んじまえ、バカになっちまえ
荒れ狂う世の中を、そうやってやり過ごせ
Take the Money and Crawl
ビリー・ジョー自身のことを歌っているようです。
(訳詞)
ゲスな暮らしでハイになっていたら、ボロボロになったナイフで襲われた
甘い魂の病
目撃者はいないのか
とんでもな人生だ
思い切って飛び込むか
金を奪って這いずり回るか
頼むよなんて言うもんか
たとえ崩れ落ちても
金を奪って這いずり回る
違法な見張り番
深酒に走る冷血な殺し屋
そんな連中ばかりなら、俺は神経衰弱に
お前も病んでしまうほど、金を奪って這いずり回れ
そう、あとは俺の運次第
どうしようもない
金を奪って這いずり回る
金を奪って這いずり回れ
Graffitia
アルバムのクロージング・ナンバー。このアルバムはグリーン・デイが持つ物語性、文学性、起承転結のある詞が封印されて全体的にストレートな歌詞が多いですが、この最後の曲だけ趣が違います。
(訳詞)
鉱山の町でまた死人が出た
ろくなあてもないのに必死になって物を言うのが資本主義
銀行に預けたのは希望だけ
最後まで覚えてもらえているものか
とっくに愛されなくなっているのか
最後まで覚えてもらえるものなのか
とっくに愛されなくなっているのか
夢みる人には狭すぎる町
俺たちはみんな信じているのに
これは完全な犯罪だ
残るは孤独な廃人ばかり
また若い黒人が町で撃たれた
警官が一人
真昼の中の出来事
グラフィティアに闇の帳が降りる
陽の残りの中で町が一つ死んだ
グラフィティアでは、あらゆる魂が天に召される
ハレルヤと歌いながら
これは完全犯罪だ
残るは孤独な廃人ばかり
幸せを求めながら千寿を生きるなら
これは完全犯罪だ
残るは孤独な廃人ばかり
海外情報(NY情報)
Pearl Jam『Gigaton』
パール・ジャムの2013年から7年ぶりの新作。アルバムタイトル「ギガトン」は科学者が氷河が溶ける時に使う単位だそうです。ジャケットも氷河が溶けている写真。地球温暖化を訴えたい作品だそうです。長年の友人クリス・コーネルの死が相当なショックを与えていたようでなかなか作品が作れなかったそうです。
Dance of the Clairvoyants
彼らにとって初めてのダンス・ナンバー。