今日は新譜を中心に紹介する「わたしの試聴室」です。
以下、片山先生のお言葉の書き起こしとなります。
パリのノートルダム大聖堂のオルガンによる新しい録音のCD「Bach to the future」の紹介です。
オルガンを弾いているのはオリヴィエ・ラトリー(Olivier Latry)です。彼は1962年生まれで23歳からノートルダム大聖堂のオルガニストとして活躍しています。
このバッハ作品集「Bach to the future」が録音されたのは2019年1月6日から8日です。それから3ヶ月後4月15日から16日にかけてノートルダム大聖堂が火事となり大きな被害が出ました。オルガンは焼けませんでしたが、天井が燃え落ちてしまったりノートルダム大聖堂はこれから復旧に大変なことになっています。楽器が復帰できるのか、どのような形でいつ楽器が弾くことができるのか、なかなか難しい問題になっていると思います。長い時間がかかると思います。
ノートルダム大聖堂に最初にオルガンが設置されたのは1402年と言われています。その後、幕末維新の頃、1868年ナポレオン三世の時にオルガンの大改造が行われて、多彩な音色がでる大音響のオルガンに生まれ変わりました。
ノートルダムのオルガンの火事の前の音を留めることになったラトリーの最新アルバムからの紹介です。
ノートルダム大聖堂のオルガンの音、すごい迫力です。
この音が復活できる日が来ることを祈ります。
▽わたしの試聴室
「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」
バッハ:作曲
(オルガン)オリヴィエ・ラトリー
(10分07秒)
<la dolce volta LDV69>
「コラール 第1番 ホ長調」
フランク:作曲
(オルガン)モーリス・デュリュフレ
(15分26秒)
<DISQUES FY & DU SOLSTICE SOCD304>
「春の祭典 第2部 後半」
ストラヴィンスキー:作曲
(オルガン)オリヴィエ・ラトリー、(オルガン)シンヨン・リー
(11分35秒)
<BNL BNL112968>
「パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582」
バッハ:作曲
(オルガン)オリヴィエ・ラトリー
(14分43秒)
<la dolce volta LDV69>