【目次】
- ロバータ・フラック追悼特集
ロバータ・フラック追悼特集
今回は2月24日88歳で亡くなったロバータ・フラックの追悼特集でした。2022年にALSと診断され歌うことは出来なくなっていました。ニューヨークの病院に搬送される間に心臓発作で亡くなったそうです。
ロバータ・フラックは1937年ノースカロライナ生まれ。幼少の頃にノースカロライナからバージニアに移ってワシントンD.C.の近くのアーリントンに住んでいたそうです。教会の合唱団のためのピアノを子供の頃から弾いていたそうです。ピアノがとても上手で15歳の時にハワード大学へ奨学金を得て進学したそうです。コンサートピアニストになりたかったのですが、学部長から黒人の女性でクラシックの楽団でピアノを弾く機会はあまりないだろうから音楽の先生になった方がいいと勧められたそうです。お父さんが亡くなり金銭的に苦しくなったため、ノースカロライナに戻って小学校で音楽を教えていたそうです。その後ワシントンD.C.に戻って中学校で教えながらナイトクラブで演奏するようになったそうです。600曲ほどのレパートリーを持つようになり、レス・マッキャンというピアニスト&ボーカリストが彼女を気に入ったそうです。
Roberta Flack『First Take』
1969年のデビューアルバム。ベース:ロン・カーター、ギター:ジョン・ピザレリ、ピアノ:ロバータ・フラック。大学で一緒だったダニー・ハサウェイ(年は8つ離れているそうです)の曲も2曲入っています。
Compared To What
アルバムの1曲目。
The First Time Ever I Saw Your Face
クリント・イーストウッドの初監督映画『恐怖のメロディ』のラブシーンのバックで流れる曲。
Angelitos Negros
メキシコの1940年代の映画のために作られた曲だそうです。
Roberta Flack & Donny Hathaway『Roberta Flack & Donny Hathaway』
1972年のダニー・ハサウェイとのアルバム。エリック・ゲイルのギター、チャック・レイニーのベース、バーナード・パーディのドラムス、ラルフ・マクドナルドのパーカッション。
Where Is The Love
シングルヒット曲。
For All We Know
スタンダード曲のカバー。
Roberta Flack「Killing Me Softly With His Song」
1972年のある日、ロバータ・フラックが飛行機に乗っていて機内放送でたまたま聴いたのがロリ・リーバーマンが歌った「Killing Me Softly」。メロディーを気に入って何度も聴いてメロディーをメモったそうです。その後ロサンゼルスのグリーク・シアターでマーヴィン・ゲイの前座を務める時に初めて歌ったそうです。お客様の受けがすごく良くて、会場にいたクインシー・ジョーンズに「この曲をやたらと歌うんじゃないよ。録音するまでは自分にとっておきなさい。」とアドバイスされたそうです。そして録音して1973年にリリースします。
Roberta Flack「Feel Like Makin' Love」
1974年の大ヒット曲。
Roberta Flack & Donny Hathaway「Back Together Again」
ダニー・ハサウェイはずっと精神的に良くない状態が続いていましたが、1979年に行われたアルバム・セッションでは少し前向きになってきていたそうです。しかし、このアルバム・セッションの途中でダニー・ハサウェイはホテルの部屋の窓から転落して亡くなってしまいます。ダニー・ハサウェイが亡くなった後発売されたアルバム『Roberta Flack Featuring Donny Hathaway』より。
バラカンさん「あの世でもしこういう再会があればいいなと願っています」