【目次】
(ノット・ソー)ホットピックス特集
今回は「ホットピックス」のコーナーで紹介しきれなかった2023年度の新譜の特集でした。
Nubya Garcia「The Message Continues」
UKジャズシーンを代表する注目のサックス奏者:ヌバイア・ガルシアがアメリカのテキサス州ヒューストンを拠点に活動するクルアンビンのプロデュースで作られたライブアルバム『Live At Radio City Music Hall』より。ヌバイア・ガルシアのテナーサックス、ダニエル・カシミールのベース、ジャハリ・スタンプリーのキーボード、サム・ジョーンズのドラムス。
Jahari Stampley「Something I Would Say (feat. Miguel Russell) 」
ヌバイア・ガルシアのバンドでピアノを演奏していたジャハリ・スタンプリーのデビューアルバム『Still Listening』より。ジャハリ・スタンプリーはシカゴ出身で現在23or24歳。2023年のハービー・ハンコック・インスティチュート国際コンペティションで優勝した注目のピアニスト。
大林武司トリオ「V.S.」
ホセ・ジェイムズ、黒田卓也のバンドメンバー、MISIAのバンドマスターを務めるなどジャンルの枠を超えて国際的に活躍するピアニスト:大林武司のニューアルバム『Foresight』より。六本木の老舗クラブ「アルフィー」でのライブ録音。2種類の異なるトリオが収められています。1つ目が「トリオ・スタンダード」と名付けられていて、粟谷巧のベースと石若駿のドラムス。もう一つが「トリオ・ルネッサンス」と名付けられていて、小川晋平のベースと中村雄二郎のドラムス。この曲は「トリオ・ルネッサンス」の演奏。YouTubeになかったので別のライブ演奏を掲載しました。週間プレイリストにはアルバムからの音源を入れました。
加藤真亜沙トリオ「Ishonsho Abe」
こちらも六本木の「アルフィー」で録音されたライブで加藤真亜沙のアルバム『Moonlit』より。2023年1月の録音。加藤真亜沙のピアノと歌、中林薫平のベース、小田桐和寛のドラムスにパーカッションのKANがゲスト参加。加藤真亜沙さんはニューヨーク在住だそうです。
Akira Ishiguro「Musashimaru」
ニューヨークを拠点に活動するギタリスト:アキラ・イシグロのニューアルバム『Bon』より。アキラ・イシグロは小学校4年生の時にアメリカのウィスコンシン州に移って育ち、ボストンのバークリー音楽大学で学んだ後ニューヨークに活動拠点を移しています。2008年にデビュー、ニューラルというトリオの活動を経て単独名義としてはおよそ10年ぶりの作品になるそうです。全曲オリジナルでニューヨークの最前線で活躍する13人のミュージシャンたちと音源をオンラインでやり取りしながらトラッキングを重ねて制作したそうです。このこの曲は10年前のアルバムにも入っており、今回あらためて作り直したそうです。元横綱の武蔵丸に捧げられて曲で定番曲だそうです。アキラ・イシグロのギター、黒田卓也のトランペット、加藤真亜沙のピアノ、ジム・ロバートソンのベース、ジョン・ハドフィールドのドラムス。
Ben Wendel「Tenderly(feat José James)」
カナダのバンクーバーで生まれロサンゼルス育ちのサックス奏者:ベン・ウェンデルの新作『All One』より。このアルバムには6曲収められていますが、それぞれの曲で共演者が違います。ボーカルのセシル・マクロリン・サルヴァント、トランペットのテレンス・ブランチャード、ギターのビル・フリゼール、フルートのエレナ・ピンダーヒューズ、ボーカルのホセ・ジェイムズ、ピアニストのティグラン・ハマシアンといった6人が参加してデュオで演奏が展開しています。この曲はホセ・ジェイムズのボーカルをフィーチャーし、ベン・ウェンデルが各種管楽器を多重録音したスタンダードナンバー。