追悼:ハル・ウィルナー特集
今回は4月7日に亡くなった音楽プロデューサー、ハル・ウィルナー(Hal Willner)の追悼特集。先々週のBarakan Beatでマリアンヌ・フェイスフルをかけた時に追悼やりたいとおっしゃっていました。たくさんのプロデュースをされたそうですが、私には難解な曲も多く聴きやすいものを掲載させて頂きました。
ハル・ウィルナーは1956年フィラデルフィア生まれ。お父さんは食料品店を営んでいました。お父さんはホロコーストを生き延びた人で、捕虜収容所のことをよく語っていたそうです。ハル・ウィルナーにはその印象が深く入っていたようです。
ハル・ウィルナーは子供の頃、テレビを見たり、レコードを聴いたりして過ごす時間が多かったそうです。8歳の時にお父さんのお店のお客さんからビートルズのコンサートのチケットをもらい、そのコンサートのことを大人になってからもしょっちゅう思い出すくらいの衝撃があったそうです。1974年18歳の時にフィラデルフィアからニューヨークに出てレコード・プロデューサーのジョエル・ドーンのアシスタントとして仕事をするようになります。
Joe Jackson「'Round Midnight」
ハル・ウィルナーが1984年にプロデュースしたセロニアス・モンクのトリビュートアルバム『That's The Way I Feel Now - A Tribute to Thelonious Monk』に収録されています。
Lou Reed「September Song」
ハル・ウィルナーが1985年にプロデュースした『Lost In The Stars: The Music Of Kurt Weill』というアルバムに収録されています。ルー・リードとハル・ウィルナーはすごく仲が良かったそうで、ルーの晩年は毎日のように会っていたそうです。
Bonnie Raitt and Was (Not Was)「Baby Mine」
1989年に自分の部屋で1978年のディズニーのボックスセットを見つけて、「よしこれで行こう」と思い『Stay Awake』というアルバムをプロデュースしたそうです。この曲がアルバムの中で一番聴きやすい曲ということです。ダンボの曲。
Stay Awake: Various Interpretations of Music from Vintage Disney Films
- アーティスト:Various Artists
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
Marianne Faithfull「The Ballad Of Lucy Jordan」
ハル・ウィルナーは、マリアンヌ・フェイスフルの2枚のアルバム、1987年『Strange Weather』、1990年のライブ・アルバム『Blazing Away』をプロデュースしています。
今回は一人一曲ということで『Blazing Away』からこの曲がかかりました。
マリアンヌ・フェイスフルは新型コロナで入院されており心配でしたが、退院されたようで良かったです。
Dr. John「World I Never Made」
2005年8月のハリケーン・カトリーナによる被害者救援のために企画されたアルバム『Our New Orleans』に収録されているハル・ウィルナーがプロデュースしたドクター・ジョンの曲。
Lucinda Williams「Are You Alright?」
2007年のルシンダ・ウィリアムスのアルバム『West』もハル・ウィルナーのプロデュースだそうです。このアルバムは大好きで何度も聴いていますが知りませんでした。
Tom Waits w. Keith Richards「Shenandoah」
トム・ウェイツはハル・ウィルナーの古くからの友人であったそうです。海賊や海の歌のコンピレーション・アルバム『Son of Rogues Gallery』からキース・リチャーズとのデュエット曲。
Son of Rogues Gallery:Pirate Ballads Se
- アーティスト:Son of Rogues Gallery:Pirate Ballads Se
- 発売日: 2013/02/26
- メディア: CD
来週は「ニューオリンズ・ジャズフェス特集」です。楽しみです。