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ジャズ・トゥナイト 2023年8月26日(エラ・フィッツジェラルド)

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【目次】

 

シリーズJAZZジャイアンツ(51)エラ・フィッツジェラルド

今回は名歌手エラ・フィッツジェラルドの特集でした。

エラ・フィッツジェラルドは、1917年4月25日バージニア州ニューポート・ニューズで生まれました。父親はエラが生まれてから間もなく亡くなったか失踪し、エラの母親は苦労してエラを育てたようです。後に母親が結婚した義理の父と共にニューヨーク州ヨンカーズに移り、小さい頃から歌やダンスが大好きで、友達とハーレムのダンスホールに繰り出していたそうです。この頃はラジオから流れてくる、ボズウェル・シスターズなどの白人のスウィング・ジャズが大好きだったようです。エラが15歳の時、母親が亡くなり、叔母に引き取られるも、すぐに家を飛び出して少年院に入ったり、路上生活も経験していたと言われています。1934年アポロ・シアターで行われたアマチュア・ナイトに出場の機会を得ます。この時エラは歌ではなくて、得意のダンスを披露するつもりでアポロ・シアターに行ったそうです。ところが極度の緊張で、ステージ上で踊れなくなり、棒立ちになり、苦肉の策で突然歌い出したそうです。それがウケて聴衆から拍手喝采、しかも優勝してしまったそうです。そこで、サックス奏者で作編曲家のベニー・カーターと出会うことになります。エラの才能に感銘を受けたベニー・カーターは、彼女のキャリアを後押しすることになります。1935年エラはハーレムのオペラ・ハウスでタイニー・ブラッドショウ・バンドと1週間共演するチャンスを勝ち取り、そこでドラマーでバンド・リーダーのチック・ウェブと初めて出会います。この出会いが彼女にとって、とても大きな出会いでした。そして、最初の録音をチック・ウェブ楽団で吹き込むことになります。

 

Ella Fitzgerald, Chick Webb And His Orchestra「Love And Kisses」

1935年6月エラの恐らく最初と思われる録音。エラの18歳の歌声。


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Ella Fitzgerald & Her Savoy Eight「My Last Affair」

1936年エラが19歳の時の初リーダー録音。サポートしている殆どがチック・ウェブ楽団のメンバーで、チック・ウェブ自身もドラムを叩いています。


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Ella Fitzgerald, Chick Webb And His Orchestra「A-Tisket, A-Tasket」

チック・ウェブ時代の最大のヒット曲。チック・ウェブが結核で入院していた時に、エラが彼を元気づけようと作った曲だそうです。エラが二本指でピアノを弾きながら、子供の頃のハンカチ落としのゲームの時に歌っていた歌に歌詞をつけて試行錯誤していた時に、たまたまピアニストのチック・ウェブ(後のヴァン・アレキサンダー)が通りかかって編曲を手伝って完成させた曲だそうです。1938年5月の録音。


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Ella Fitzgerald「Flying Home」

1945年10月録音。ライオネル・ハンプトンが作曲し、彼の楽団のテーマ曲、インストとして有名だったそうです。エラはこれをスキャットで歌いました。演奏は、ビック・ショーン楽団。


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Ella Fitzgerald「Basin Street Blues」

デッカ時代の曲。1949年の録音。途中でルイ・アームストロングのモノマネも飛び出します。演奏は、サイ・オリバー楽団。


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Ella Fitzgerald「Smooth Sailing (feat. The Ray Charles Singers)」

これもデッカ時代の録音。R&Bプレイヤーでオルガン奏者のビル・ドゲットとの1951年のヒット曲。エラ・フィッツジェラルドのボーカル、ビル・ドゲットのオルガン、ハンク・ジョーンズのピアノ、エベレット・バークスデイルのギター、アーノルド・フィシュキンスのベース、ジョニー・ブロワーズのドラムス、ボーカル・グループでレイ・チャールズ・シンガーズ(あのレイ・チャールズではないそうです)。


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Ella Fitzgerald & Ellis Larkins「Imagination」

デッカ時代の最高作品と言う人が多い、1954年に録音されたピアニスト:エリス・ラーキンスとのデュオアルバム『Songs in a Mellow Mood』より。


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Ella Fitzgerald, Barney Kessel「Solitude」

アルバム『Ella Fitzgerald Sings the Duke Ellington Song Book』から、エリントンではなく、バーニー・ケッセルのギターとのデュオで録音された曲。1956年9月ロサンゼルスでの録音。


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Ella Fitzgerald & Louis Armstrong「Cheek To Cheek」

1956年録音のルイ・アームストロングとの共作『Ella & Louis』より。エラとサッチモ以外のメンバーは、オスカー・ピーターソンのピアノ、ハーブ・エリスのギター、レイ・ブラウンのベース、バディ・リッチのドラムス。


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Ella Fitzgerald & Joe Pass「'Tis Autumn」

1976年ロサンゼルスで録音されたギタリスト:ジョー・パスとのデュオアルバム『Fitzgerald & Pass Again』より。


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Ella Fitzgerald「Dream A Little Dream Of Me」

エラは1996年6月15日79歳で亡くなります。恐らく彼女の最後のスタジオでの録音、1989年3月ハリウッドで録音されたアルバム『All That Jazz』より。メンバーは、エラ・フィッツジェラルドのボーカル、アル・グレイのトロンボーンクラーク・テリーのトランペット、マイク・ウォフォードのピアノ、レイ・ブラウンのベース、ボビー・ダーハムのドラムス。


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All That Jazz

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