JAZZ for アフリカ
今回はアフリカのジャズの特集でした。アフリカと一言で言っても、北と南では顔つきも違い、身長も違い、多様な文化があります。今、アフリカがジャズにとって大きな意味を持っているそうです。元々ジャズはアメリカに連れてこられたアフリカ系の人たちが生んだ音楽ですが、アフリカでもジャズに影響を受けた音楽が始まっているそうです。逆輸入のような形でアメリカのジャズがアフリカに影響を与えてます。
Mulatu Astatke & Black Jesus Experience「Mulatu」
エチオピアのジャズ(エチオジャズ)の生きる伝説、現在77歳のムラトゥ・アスタトゥケが昨年夏にリリースしたアルバム『To Know Without Knowing』より。ムラトゥはバイブラフォンを始め様々な楽器を操るマルチ・インストゥルメンタリスト。そのムラトゥが信頼して共演を重ねているオーストラリアのミュージシャンたちで構成されたブラック・ジーザス・エクスペリエンスと一緒に録音したアルバムです。
Getachew Mekurya「Yegenet Muziqa」
エチオピア・ジャズの元祖ゲタチュウ・メクリヤ(大友さん、赤塚不二夫の漫画に出てきそうな名前と仰っていて、笑ってしまいました)。すごく尊敬されていて、すごい人気だそうです。90年代の終わりにエチオピアのジャズやポップスを紹介する『エチオピーク』というコンピュレーションがたくさん出て、その中の一枚にゲタチュウをフィーチャーしたものがあったそうです。これまでアメリカやヨーロッパのジャズやポップスやクラシックでは聴いたことのないサックスの演奏で、日本人が聴くと演歌っぽい。
ゲタチュウは1935年エチオピア生まれ。2016年81歳で亡くなっています。1950年代初めからエチオピアの民謡をサックスでジャズ的に解釈する独特なことをされたそうです。この曲は1972年の録音。
Kibrom Birhane「Circles」
『エチオピーク』というシリーズが1990年代後半から2000年代にかけてたくさん出たおかげで、エチオピアのジャズやポップスに興味を持った人たちが世界中に出てきて、バンドをやるようになってきたそうです。ロサンゼルスではカマシ・ワシントン、マーク・ド・クライブ・ロウなどが参加しているエチオジャズ系のバンドで「エチオ・カリ」というバンドがあるそうです。キブロム・ビリャネはそこに参加しているエチオピア出身の若手ジャズ・ピアニスト。この曲は昨年出たデビューアルバム『Circles』より。
ホットピックス
Cande y Paulo『Cande y Paulo』
カンデ・イ・パウロは、アルゼンチンのコントラバスを弾きながら歌うカンデ・ブアッソとピアノ/キーボードのパウロ・カリッソによるデュオユニット。二人はアルゼンチン北西部の地方都市サン・フアンでひっそりと活動していましたが、2017年に動画サイトがバズり、名門レーベル:デッカからリリースすることとなったそうです。アルバムにはアルゼンチンのロックやポップス、ニール・ヤングやバート・バカラックの名曲が収められています。
Summertime
The Thrill Is Gone
Julian Lage『Squint』
アメリカを代表するギタリストの一人:ジュリアン・レイジの最新作。ブルーノートレーベルから自己名義で第一弾のアルバム。メンバーはジュリアン・レイジが長年一緒に演ってきたベース:ホルヘ・ローダーとドラムス:デイヴ・キングのトリオ。
Familiar Flower
番組ではもう1曲、日本版のみボーナストラックで収録されている「Granada」がかかりました。