ラジオと音楽

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Love On Music 2020年7月11日(トム・モレロ、なみちえ)

 

Tom Morello,  Shea Diamond & Dan Reynolds「Stand Up (feat. The Bloody Beetroots)」

トム・モレロの新曲。イマジン・ドラゴンズのダン・レイノルズ、プロデューサーでありアーティスト兼活動家であるシェー・ダイアモンドと組んで全米で展開中の人種正義を訴える活動にインスパイアされた曲だそうです。

 

Stand Up (feat. The Bloody Beetroots) - Single

Stand Up (feat. The Bloody Beetroots) - Single

 

 

ゲスト:なみちえ

 

なみちえさんは1997年神奈川県茅ヶ崎生まれ。ラッパーで着ぐるみアーティスト。本人は職業は「人間」と仰ってました。岡本太郎さんと同じと。4月に東京藝術大学を首席で卒業されたそうです。

 

なみちえ『毎日来日』

3月にソロアルバムをリリースされました。英語のタイトルは「Everyday Away」。

ラップは「コンセプチャル・アートの説明。作品になる前のものを言葉で説明しているだけ。」と思っているそうです。ラッパーと言われるのはちょっと違うと思っているそうです。「思考の断片」に過ぎないと。

毎日来日

毎日来日

  • 発売日: 2020/03/13
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

Y〇Uは何しに日本へ?feat.まな

 

 

なみちえさんとタイジさん2曲スタジオ・セッションされました。

その後のお二人のお話がとても印象的でした。

 

タイジさん

なみちえはラッパーじゃない。だから面白い。

言おうとしていることがあるだけ。

スタイルとしては、ギル・スコット・ヘロンに近い。

言いたいことがあって、音楽の友達がいたもんだから、ラップの原点みたいなことをやっている。ポエトリー・リーディングに近い。

ラップってスタイルのように語られているけど、要は言いたことがあるかどうか。ロックも同じだけど。

言いたいことがない人が案外多いから。言うべきことを言えない人も多いから。「毎日来日」というのもすごく分かる。

俺は小学校の時のあだ名が「土人」だった。色も黒いし、口もでかいし・・今となってはギャグネタとなってるけど。

だから「毎日来日」にはシンパシーを覚える。

 

 

なみちえさん

見た目であだ名が決まっちゃったり、見た目でこうであろうというのが、世の中できかないことになっているのに、でも見た目で絶対こうであろうと決め付けられる。そこからどれだけ逸脱できるかとアプローチしたのが「毎日来日」。

この世の中で「人に期待しない」ということを日本社会から勉強になった。生まれも育ちも茅ヶ崎市。嫌な出来事とか、見た目であだ名を(小学6年生の時はロナウジーニョとイジメられた)付けらた。ただ黒人というだけで、当てはめる。

「人に期待しない」ことを覚えて、尚且つ「人のことをどうやったら傷つけないか」というのも分かるようになった。あと「孤独の質が高い」。分かり合える人が少ないことは、「自分と向かい合える時間が多い」ということ。幸せなことだと気づいて、今は幸せに過ごせている。

結局は「ネガティブになりたい人はネガティブに見てる」し、「ポジティブになりたい人はポジティブに見てる」見方だけ。私はどっちも見て「中庸」、「ノーマライズ」することが趣味。あと「構造批判」。

「ポジティブ」と「ネガティブ」両方見てやっていくのが一番幸せだと思う。二元性の世界だから。「悪い」のために「いい」があって、「いい」のために「悪い」がある。それが資本主義と絡まってうまく操作されている。