新譜紹介
今回はベテランの新譜がたくさん紹介されました。
Bettye LaVette『Blackbirds』
6月21日、8月30日の「Barakan Beat」でも取り上げられたベティ・ラヴェットの新譜。1962年デビューで当時は大きな成功は収められなかったそうです。当時のマネジャーは「どんな曲でも歌いこなせるようにした方がいいよ」とベティにアドバイスしたそうです。ベティは「当時はその通りにしたくはなかったけれど、そのアドバイスが正しかったと今は思う」と言っているそうです。「スターになれなくても、何でも歌える人はずっと仕事がある」とマネジャーは言っていたそうです。ベティ・ラヴェットは70年代から90年代までヒットレコードに恵まれず、2000年代に入ってから注目されるされるようになりました。
このアルバムの選曲はベティがしているそうです。黒人の女性歌手が歌った曲から選んでいます。プロデューサーは、ドラマーのスティーヴ・ジョーダン。
Romance In The Dark
リル・グリーンというブルース・シンガーが作って、歌っていた曲だそうです。
Blackbird
イギリスのスラングで「Bird」というのは「女の子」という意味で使うそうです。この曲での「Blackbird」は何を指していたかは色んな説があり、ポール・マッカートニーも時期によって様々なことを言っているそうです。この曲は1968年の作品で当時アメリカでの人種問題は激しく、ポール・マッカートニーはそのような状況から作った曲という説があるそうです。
Willie Nelson『First Rose Of Spring』
ウィリー・ネルソンの新譜。最近毎年力作を出してますよね。87歳だそうです。
Don’t Let The Old Man In
「老人を入れないように」というタイトル。「老人」は「死」を意味するそうです。
Yesterday When I Was Young (Hier Encore)
フランスのシャルル・アズナヴールが1965年に作った曲で、「昨日をもう一度」という意味のタイトルだそうです。
Dan Penn 『Living On Mercy』
ダン・ペンの新譜。79歳でマッスルショールズで活動されています。ソロアルバムは26年ぶり。1stアルバムが1973年の『Nobody's Fool』、2ndが1994年『Do Right Man』。
What It Takes To Be True
冒頭のしゃべりは「先日友達のバズに聞かれた。誠意って何なんだろうな?って。」と言っているそうです。バズというのはこのアルバムでバックボーカルをしている方だそうです。
Leave It Like You Found It
「自分が振られるかもしれないけど、心にダメージを加えないでね」というニュアンスの意味だそうです。
Bill Frisell『Valentine』
ビル・フリゼールの新譜。8月16日の「Barakan Beat」でも取り上げられました。
We Shall Overcome
最近演奏することが多くなった曲だそうです。邦題は「勝利を我等に」。公民権運動の時によく歌われた曲だそうです。69歳のビル・フリゼールは当時10代。暗い時代に希望のメッセージとして大事にしているそうです。
「人間が何とか上手くやっていくことを祈り続けている。この曲をもう何年もずっと弾いているし、弾かなくても良くなるまで引き続ける。その日が来ることを祈り続けている。祈らずにはいられない。」とアルバムのライナーノーツでビル・フリゼールが語っているそうです。