ラジオと音楽

ラジオから知った音楽のこと書いていきます

ウィークエンドサンシャイン 2020年8月1日(ピーター・グリーン)

 

ピーター・グリーン特集

7月26日の「Barakan Beat」で予告された通り、今回は7月25日に73歳で亡くなったピーター・グリーンの追悼特集でした。

ピーター・グリーンが生まれたのは1946年でエリック・クラプトンより1歳年下です。かなり早くからギターを弾いていて、10歳か11歳の時にお兄さんがEとAとB7というギター・コードを教えてくれたそうです。1950年代半ばでイギリスはスキッフル一色、ロックン・ロール・ブームが起こりつつある時でした。この後、シャドウズが大人気となって、若きピーター・グリーンもシャドウスのハンク・マーヴィンが一番好きなギタリストだったそうです。彼はユダヤ系で本名はグリーンバウムです。お父さんは郵便配達員でした。生まれはロンドンの東の下町。ユダヤ人が多い町だそうです。この頃のイギリスは民族や人種に対する差別が酷かった時代だそうで、ピーター・グリーンも学校で意地悪されたそうでグリーンバウムのバウムを落として、ピーター・グリーンとしたそうです。

10代から色んなバンドで演奏して、ジョン・メイオールのブルースブレイカーズで少しの間ですが演奏します。この当時はエリック・クラプトンがブルースブレイカーズのメンバーですが、当時のクラプトンはコンサートのドタキャンが多かったらしく、ある時いきなりギリシャに行ってしまい、もう帰ってこないという話だったそうです。困ったジョン・メイオールピーター・グリーンが「俺にもチャンス頂戴よ」と掛け合って、メンバーになったと思ったらクラプトンが戻って来てしまいます。その後クラプトンがクリームを結成して抜けた後、正式にピーター・グリーンジョン・メイオールのグループに入ります。1967年の初めに発表される『A Hard Road』というアルバムに参加しています。

 

John Mayall & The Bluesbreakers「The Stumble」

フレディ・キングのカバー。

ピーター・グリーンリードギターがフィーチャーされています。

Hard Road

Hard Road

  • アーティスト:Mayall, John
  • 発売日: 2006/12/05
  • メディア: CD
 

 

 

ジョン・メイオールのグループを離れたピーター・グリーンは新たなグループをやろうとブルー・ホライズンというインディ・レーベルと契約します。ミック・フリートウッド(ドラム)とジョン・マクヴィー(ベース)とデモ・セッションをした時にインスト曲のタイトルが決まっていないのでテープの箱にピーター・グリーンが「フリートウッド・マックFleetwood Mac)」と書いたそうです。仮に曲のタイトルをメンバー二人の名前に因んで付けたそうですが、グループ名が「フリートウッド・マック」となります。なぜ自分のピーター・グリーンという名前をどこにも付けなかったか。そういう欲のない人のようです。

1968年アルバム『Peter Green’s Fleetwood Mac』が発売されます。このデビュー・アルバムはかなり話題になったそうです。バラカンさんはライブも近所のパブに観に行ったそうです。羨ましい。

 

Fleetwood Mac「Looking for somebody」

ピーター・グリーンの歌とギターとハーモニカがフィーチャーされています。

FLEETWOOD MAC-EXP.EDIT

FLEETWOOD MAC-EXP.EDIT

  • アーティスト:FLEETWOOD MAC
  • 発売日: 2004/07/12
  • メディア: CD
 

 

 

Fleetwood Mac「Need Your Love So Bad」

リトル・ウィリー・ジョンのカバー。バラカンさんはシングル盤買われたそうですが、製造ミスで同じ溝に何度も何度も戻ってしまったそうです。レコード盤ではそういうことありましたね。

 

 

Fleetwood Mac「Albatross」

ピータ・グリーンの作曲。1968年イギリスで1位になったそうです。

Pious Bird of Good Omen

Pious Bird of Good Omen

  • アーティスト:Fleetwood Mac
  • 発売日: 2004/09/07
  • メディア: CD
 

 

 

音楽界を退いてから、ピーター・グリーン統合失調症と診断されます。

1970年フリートウッド・マックがヨーロッパ・ツアーをしている時にドイツのヒッピーに振舞われたLSDからピーター・グリーンはだいぶ変わっていってしまったそうです。

元々精神的に病んでいるところもあり、エコな生活に憧れていた部分もあったそうです。お金の世界に懐疑心を持っていたようです。繊細な人。

 

 

Fleetwood Mac「Oh Well (Pt. 1 + 2)」

1969年の大ヒット曲。「Oh Well」とは「まあ、いいか」というニュアンスだそうです。ピアノを弾いているのは長年フリートウッド・マックで活躍するクリスティン・マクヴィーだそうです。

Then Play on

Then Play on

  • アーティスト:Fleetwood Mac
  • 発売日: 2013/08/26
  • メディア: CD
 

 

 

1970年代に入って、ピーター・グリーンフリートウッド・マックをやめます。70年代半ばに精神病院に入って電気ショック療法を受けていたそうです。大ヒット曲がたくさんあったので印税が入ってくるのですが、ピーター・グリーンはそれを拒否していたそうです。

 

1978年退院して新たなレコード会社と契約して『In the Skies』というアルバムを作ります。歌もギターもかなり良く「このまま続けてまた元気になるかな」とバラカンさんは思ったそうですが、意外にそうはならず、主だった活動はこれっきりで本当に残念とバラカンさん。

 

初めて聴いた方がもしいたら、彼のギターがいかに素晴らしかったか、分かったと思いますので、ぜひ彼のことを忘れずに、沢山の素晴らしい作品があるので、聴いてください。

 

Peter Green「A Fool No More」

In the Skies

In the Skies

  • アーティスト:Green, Peter
  • 発売日: 2017/03/16
  • メディア: CD
 

 

 

松尾潔のメロウな夜 2020月7月27日(ブレン・ジョイ、ティーナ・マリー、イヴリン・キング、ピンク・スウェッツ)

 

新譜紹介

 

Bren Joy「Freezing」

ブレン・ジョイは、ナッシュヴィル出身の新人シンガー。昨年音楽シーンに出て来たばかりですが、松尾さんは歌の上手さで気になっているそうです。

昨年5月に『Twenties』という8曲入りEPをリリースしていました。この8曲はポップだったり、メロウだったり彼の才能の多彩さを知らしめるには十分な内容ですが、その時点では大きな注目を集めたわけではないそうです。その後、ネットでバズるような現象が何回かあったようで、今年に入ってコロナ禍ということもあって本意かは分かりませんがネットを主戦場にしているようです。

Freezing

Freezing

  • 発売日: 2020/06/19
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

 

Songs in the Attic 〜屋根裏の名曲たち〜

今回は1980年代前半の女性R&Bシンガー特集。

 

Teena Marie「Square Biz」

1981年のアルバム『It Must Be Magic』に収録されているティーナ・マリーの代表曲の一つ。当時のブラックチャートで最高位3位。ティーナ・マリーは1956年生まれなので、この時点で25歳。惜しくも2010年に54歳という若さでお亡くなりになりました。

彼女はレニー・クラヴィッツという巨大な才能を世に送り出したそうです。ティーナ・マリーが亡くなった時にレニー・クラヴィッツがかつてティーナに受けた古い恩を涙ながらに語ったそうです。

It Must Be Magic

It Must Be Magic

  • アーティスト:Marie, Teena
  • 発売日: 2002/11/12
  • メディア: CD
 

 

 

Evelyn King「Betcha She Don't Love You」

1982年にリリースしたアルバム『Get Loose』に収録されている一番のヒット曲「Love Come Down」の次にリリースされた曲だそうです。

イヴリン・キングは1960年ニューヨークのブロンクスで生まれ、フィラデルフィアで育ちました。10代の頃フィリー・ソウルの名門シグマ・スタジオでお掃除の仕事をしていた時に歌声が認められたそうです。

Get Loose

Get Loose

 

 

 

 

ナイトキャップ(寝酒ソング)

 

Pink Sweat$「17」

ピンク・スウェッツのニューEP『The Prelude』に収録されています。

「92歳になっても、僕たちが17歳だった時と同じように、同じグルーブで踊ろうよ」というラブソング。

The Prelude

The Prelude

  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

Barakan Beat 2020年7月26日(フリートウッド・マック、プリテンダーズ) & 週間プレイリスト

 

Fleetwood Mac「Black Magic Woman」

ピーター・グリーン(Peter Green)の訃報を受けての選曲。1968年シングルで発売漁れました。カルロス・サンタナのバージョンが有名ですが、作ったのはピーター・グリーンです。なので印税が相当入ったはずですが、フリートウッド・マックを辞めた後、印税を拒否していた可能性もあるそうです。精神的に大変だった時期が長く、73歳で寝ている間に亡くなったそうです。

「ウィークエンドサンシャイン」で追悼特集をしてくれるみたいです。

The Best of Peter Green's Fleetwood Mac

The Best of Peter Green's Fleetwood Mac

  • 発売日: 2011/11/27
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

The Pretenders「Crying in Public」

プリテンダーズのニューアルバム『Hate For Sale』(憎悪を売ります)からのリクエスト。クリッシー・ハインドは相変わらずかっこいいし、声も変わらないとバラカンさん。全くもって同意です。

Hate For Sale

Hate For Sale

  • アーティスト:The Pretenders
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: CD
 

 

 

 

 

週間プレイリスト

7月27日から8月2日のブログに掲載した曲のプレイリストです。

 

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