【目次】
エキゾチッククルーズ〜世界の巨匠(サラーム海上)
今回の特集は「世界の巨匠」。民族楽器のマエストロから国民的英雄のような歌手まで様々な国や地域の巨匠の名演が紹介されました。
6月10日
Fela Kuti「Water No Get Enemy」
ナイジェリア出身アフロビートの創始者でサックス奏者、オルガン奏者で歌手でもある黒い大統領ことフェラ・クティ。彼は1960年代にイギリスとアメリカを訪れ、ソウルやファンク、そして人種差別や自由公民権運動に触れた後ナイジェリアに戻り、ヨルバ人の伝統音楽と政治的なメッセージを取り入れた新しい音楽「アフロビート」を生み出しました。そして、70年代、80年代を通じて腐敗した政権や多国籍企業を糾弾し、反アメリカ主義を訴える曲を歌い続けてきました。1975年作の「水があれば敵はいない」というヨルバ人の格言をテーマにした曲。
6月11日
Baden Powell「Candomble」
ブラジルのギタリスト:バーデン・パウエル。彼はブラジルの中のアフリカ性に着眼し、独自のアフロ・サンバを追求しました。1963年のアルバム『A Vontade』からアフロ・ブラジル宗教であるカンドンブレをテーマにした曲。
6月12日
Ravi Shankar, Alla Rakha, Kamala Chakravarti「Dhun」
北インド古典音楽と弦楽器シタールを世界に広めたインド亜大陸で20世紀最大の音楽家:ラヴィ・シャンカル。彼は生涯を通じて精力的に海外公演を行い、ビートルズのジョージ・ハリスンやクラシックのバイオリン奏者:ユーディ・メニューイン、日本の尺八奏者の山本邦山とも共演を果たしました。現在では彼の二人の娘、アヌーシュカ・シャンカールそしてノラ・ジョーンズが大活躍しています。「Dhun」は1966年の演奏で「民謡のメロディー」という意味だそうです。
6月13日
El Camaron De La Isla「Gitana Te Quiero(ヒターナ、お前を愛す)」
サラーム海上さんの大好きなフラメンコの巨匠:カマロン・デ・ラ・イスラ。1981年彼が31歳の時に発表したアルバム『Como El Agua』。このアルバムはフラメンコギターの巨匠:パコ・デ・ルシアとトマティートの二人がバックを務め、カマロンの歌声も油が乗っていて最高です。カマロンが最も得意としたフラメンコの形式ブレリアの曲。