Coleman Hawkins「All the Things You Are」
今回の「ジャズ・トゥナイト」は、シリーズ〈JAZZジャイアンツ〉の第68回。テナーサックスをジャズの主役に押し上げたパイオニア、コールマン・ホーキンスの特集でした。
1904年11月21日、ミズーリ州セント・ジョゼフに生まれたホーキンスは、1923年にニューヨークへ進出し、フレッチャー・ヘンダーソン楽団に加入します。当時この楽団には、約1年間だけ在籍していたルイ・アームストロングもいて、彼の登場によって、バンドのサウンドや演奏スタイルが大きく変わったそうです。
1934年にヘンダーソン楽団を脱退後、ホーキンスはヨーロッパに渡り、ジャンゴ・ラインハルトらと共演します。しかし、やがてヨーロッパが戦火に包まれていく時期に入り、1939年、アメリカへ帰国。そのとき、彼を迎えたのはライオネル・ハンプトンら、後にビバップを築いていく新しい世代のミュージシャンたちでした。
そして1939年10月、ホーキンスは後に歴史的録音として語られる「Body and Soul」を発表。テーマをほぼ吹かず、アドリブで押し通すスタイルは当時としては画期的で、チャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピー、マックス・ローチ、セロニアス・モンク、ソニー・ロリンズといった後進たちに強い影響を与えました。
彼は、デューク・エリントンやフレッチャー・ヘンダーソンと並び、ジャズの黎明期を築いた人物の一人といえるでしょう。
この曲は、アルバム『Hawkins! Alive! At The Village Gate』(邦題『ジェリコの戦い』)からの演奏で、ホーキンスが繰り返し取り上げてきた有名なジャズ・スタンダードです。美しいメロディーの中で、彼の柔らかく、それでいて力強いテナーサックスのソロが印象的に響きます。
録音は1962年8月13日、ニューヨークのヴィレッジ・ゲートにてライブ収録されたもので、共演メンバーは以下の通り:
・コールマン・ホーキンス(テナーサックス)
・トミー・フラナガン(ピアノ)
・メジャー・ホリー(ベース)
・エディ・ロック(ドラムス)
