【目次】
シリーズJAZZジャイアンツ 66. マッコイ・タイナー
今回は人気ピアニストのマッコイ・タイナーの特集でした。若くしてジョン・コルトレーンのバンドに抜擢されて脚光を浴び、独立後そのダイナミックなプレイで一世を風靡。2020年3月に亡くなるまで第一線で活躍を続けました。20世紀の最も影響力のあるジャズピアニストの一人。
マッコイ・タイナーは、1938年12月11日ペンシルベニア州フィラデルフィアに生まれました。母親の勧めで13歳の時にピアノを始め、近所にバド・パウエルが住んでいた時期もあるそうです。その影響下でピアノを習得。バド・パウエルの弟のリッチー・パウエルに習ったという記述もあるそうです。20歳前後で演奏活動を始め、初録音は恐らくトロンボーン奏者のカーティス・フラーのセッションでルディ・ヴァン・ゲルダーの行われています。その後、テナーサックス奏者のベニー・ゴルソンが率いたジャズテットのメンバーに抜擢され、1960年2月名盤『Meet The Jazztet』に参加し、シーンに躍り出ます。その数ヶ月後ジョン・コルトレーンのバンドに参加し、マッコイ・タイナー自らのスタイルを作り、1965年末までコルトレーン・カルテットで演奏活動を行います。
McCoy Tyner Trio「Inception」
1962年1月に初リーダー作『Inception』を出します。コルトレーン・カルテットと同じインパルスからのリリース。メンバーは、アート・デイヴィスのベース、エルヴィン・ジョーンズのドラムスというトリオ編成。この曲は、タイトル曲でマッコイ・タイナーのオリジナル。
McCoy Tyner「For Heaven's Sake」
1963年インパルスで3枚目のリーダー作『Nights of Ballads and Blues』。メンバーは、スティーブ・デイヴィスのベース、レックス・ハンフリーズのドラムスのトリオ編成。
McCoy Tyner「Contemporary Focus」
1964年2月に録音したアルバム『Today And Tomorrow』。メンバーは、サド・ジョーンズのトランペット、フランク・ストロジャーのアルトサックス、ジョン・ギルモアのテナー・サックス、マッコイ・タイナーのピアノ、ブッチ・ウォーレンのベース、エルヴィン・ジョーンズのドラムス。
McCoy Tyner「Passion Dance」
1965年末にマッコイ・タイナーはコルトレーン・カルテットから脱退します。1967年4月ブルーノートで初となるリーダー作『The Real McCoy』を録音します。メンバーは、ジョー・ヘンダーソンのテナーサックス、マッコイ・タイナーのピアノ、ロン・カーターのベース、エルヴィン・ジョーンズのドラムス。マッコイ・タイナーのオリジナルで後々十八番(おはこ)となる曲。
McCoy Tyner「Mode To John」
『The Real McCoy』録音直後の1967年7月17日にジョン・コルトレーンが亡くなります。1967年12月に録音したアルバム『Tender Moments』では冒頭にコルトレーンに捧げた曲が入っています。メンバーは、リー・モーガンのトランペット、ジェームズ・スポールディングのアルトサックス、ベニー・モーピンのテナーサックス、ジュリアン・プリスターのトロンボーン、ボブ・ノーザンのフレンチホルン、ハワード・ジョンソンのチューバ、マッコイ・タイナーのピアノ、ハービー・ルイスのベース、ジョー・チェンバースのドラムという9人編成。