シリーズJAZZジャイアンツ(28)'50年代M・デイヴィス
今回は1950年代に絞ったマイルス・デイヴィスの特集でした。
マイルス・デイヴィスは1926年イリノイ州オールトン生まれでセントルイス育ち。10代でチャーリ・パーカーなどのビバップに出会い、18歳でニューヨークに行きます。ジュリアード音楽院に入りましたが、学校には殆ど行かず、チャーリ・パーカーが部屋に転がり込んできて1年近くいたそうです。チャーリ・パーカーにすごく影響を受けます。ドラッグに至るまで。その後、ギル・エヴァンスやジェリー・マリガン、リー・コニッツなどと出会って、1940年代後半はクール・ジャズに接近します。
番組では『Birth of the Cool(クールの誕生)』から順を追ってかかりましたが、9月25日の「ウィークエンドサンシャイン」でもかかった1955年ニューポート・ジャズ・フェスティバルでセロニアス・モンクと演奏した「Round Midnight」以降の曲を掲載させて頂きました。
Miles Davis「All Of You」
アルバム『’Round About Midnight』から1956年9月に録音された曲。メンバーはこの時新しく作ったマイルスのバンド。トランペット:マイルス・デイヴィス、テナーサックス:ジョン・コルトレーン、ピアノ:レッド・ガーランド、ベース:ポール・チェンバース、ドラムス:フィリー・ジョー・ジョーンズ。
Miles Davis「My Funny Valentine」
コロンビアとの契約に乗り換えるためにプレスティッジとの契約を消化する必要があって、マラソン・セッションと呼ばれている5月と10月の二日間で録音された『Steamin' 』『Workin' 』『Relaxin' 』『Cookin' 』という4枚のアルバムがあります。この曲は『Cookin' 』に収録されています。ジョン・コルトレーンは入っていないそうです。
Miles Davis「Diner Au Motel」
1957年12月にルイ・マル監督の映画「死刑台のエレベーター(Ascenseur pour l'échafaud)」のサウンドトラックより。マイルスがヨーロッパにツアーに行った時にパリの空港で打診されて、その3日後に映画の試写を見て、ツアー中に構想を練って2週間後にレコーディング・セッションが行われたそうです。
Miles Davis「Milestones」
1957年末にアルトサックスのキャノンボール・アダレイが加わります。1958年の2月から3月に録音したアルバム『Milestones』より。この曲は2019年8月と2020年10月にNHKFMで小川隆さんのDJで放送された「ジャズマイルス」のテーマ曲でしたね。
Miles Davis「Fran-Dance」
ドラマーのフィリー・ジョー・ジョーンズが独立してジミー・コブが参加、そしてピアノがレッド・ガーランドからビル・エヴァンスに代わります。この曲は1958年5月に録音されました。
Miles Davis「Blue In Green」
1959年録音の名盤『Kind of Blue』より。ビル・エヴァンスがこの曲のモチーフを作ったと言われているそうです。トランペット:マイルス・デイヴィス、テナーサックス:ジョン・コルトレーン、ピアノ:ビル・エヴァンス、ベース:ポール・チェンバース、ドラムス:ジミー・コブ。