ラジオと音楽

ラジオから知った音楽のこと書いていきます

音楽遊覧飛行 2021年6月7日(アヴィシャイ・コーエン)

 

ドライな音楽

今回のサラーム海上さんのエキゾチッククルーズのテーマは「ドライな音楽」でした。

砂漠やステップ、高山など乾いた土地の乾いた響きの音楽がかかりました。

 

 

 

オラが国のスター(アヴィシャイ・コーエン)

 

年間降水量が約430mm(日本の1/4)であるイスラエルのジャズ・ベーシスト:アヴィシャイ・コーエンが紹介されました。同名のトランペッターのアヴィシャイ・コーエンもいらっしゃいます。もちろん別人です。

アヴィシャイ・コーエンは1970年にイスラエル北部ガリラヤ湖に近い集団農場キブツで生まれました。彼の家族はスペインやギリシャからの地中海系ユダヤ人のセファルディとポーランドからの東ヨーロッパ系ユダヤ人アシュケナジの両方でした。9歳の時にピアノを習い始めましたが、14歳の時にジャズ・ベーシストのジャコ・パストリアスに影響を受けエレキ・ベースに持ち替えました。兵役の後に22歳で単身ニューヨークに移住し、工事現場でアルバイトをしながら路上でベース演奏を始め、ウィントン・マルサリスらと共演を重ねるうちに、ジャズだけでなく、黒人音楽、キューバ音楽、ブラジル音楽、アルゼンチン音楽などを吸収していきました。

1997年には今年の2月に亡くなったチック・コリアのバンド:オリジンのメンバーに抜擢され、チックたちと共に世界中を周り更に作曲や演奏を磨きました。1998年初めてのソロアルバム『Adama』でソロデビュー。この作品では既に彼の特徴であるセファルディ、アシュケナジの音楽、更に成都的ジャズのミックスが聴き取れます。以来、トリオ編成、中東音楽、1970年代のソウル、ストリングス・カルテットとの共演、新たなメンバーとのトリオ編成などテーマを変えながらコンスタントにアルバムを発表。バンドからはドラマーのマーク・ジュリアナ、ピアニストのシャイ・マエストロ、オムリ・モール、エルチン・シリノフほか、現在のジャズシーンに欠かせない人材を排出しています。

 

Avishai Cohen「Nunu」

2006年の中東音楽をテーマにしたアルバム『Continuo』より。

Continuo

Continuo

Amazon

 

 

Avishai Cohen「Morenika」

この春リリースされたスウェーデンイェーテボリの92人のシンフォニーオーケストラと初共演したアルバム『Two Roses』より。このタイトルの意味はジャズとクラシックという2つのバラを指しているそうです。

Two Roses

Two Roses

Amazon