ラジオと音楽

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ウィークエンドサンシャイン 2019年6月29日

 

 

40年前の今日Lowell Georgeが34歳で心臓発作で亡くなりました。彼はLittle Featというバンドの中心人物でした。Little Featは彼が亡くなった後しばらく解散状態で80年代に再結成して今でも活動しています。しかし、Lowell Georgeが好きなものにとっては、彼がいた70年代が一番輝いていたとバラカンさんは思っているそうです。

今日は、Lowell Georgeと彼がいた頃のLittle Featの特集です。

Lowellは小さい頃喘息持ちであまり外に出れませんでしたが、お父さんはアウトドア派で息子たち(お兄さんがいました)を狩に連れて行きたがっていたそうです。お母さんは、Lowellとお兄さんに音楽をやらせたく、一番最初にやった楽器はハーモニカだそうです。アメリカのアマチュアのTV番組にお兄さんと出てハーモニカを吹いたそうで、なんと同じ番組にFrank Zappaが出ていたそうです。のちにLowellはZappaのThe Mothers of Inventionにギターとボーカルで参加します。運命ですね。

60年代初頭Lowellはロックンロールが大嫌いだったそうです。クラシックの勉強もしていたし、ジャズも好きになって、ロックが好きになるのは20代の60年代後半だそうです。一番好きなブルースシンガーはHowlin' Wolfだったそうです。

 

 1970年にLittle FeatのデビューアルバムLittle Featを出しますが、残念ながら売れませんでした。

このようなスライドギターは今聴くと変わった感じはしませんが、70年当時はすごく斬新な音だったそうです。スライドギタリストの中でもLowell Georgeの弾き方は独特だったそうです。Lowell Georgeはスライドバーに車のスパークプラグを使っていたらしくかなり重かったようです。

 

 

 

 レコード会社の中で影響力のあったVan Dyke Parksが口利きをしてくれて2作目のアルバム「Sailin’ Shoes」を出しますが、1作目同様売れませんでした・・名曲「Willin’ 」が入っているアルバムです。

  

 

 

3作目「Dixie Chicken」からメンバーも入れ替わり南部臭い、ニューオリンズの音楽を示唆する演奏が多くなってきます。彼らがブレイクするきっかけとなるアルバムです。私もこのアルバムは名盤だと思います。お勧めです。

Allen Toussaintのカバー「On Your Way Down」はバラカンさん絶賛の名唱・名演です。戒めの曲になっていて「人間は売れ出すと、成功し始めると、傲慢になりがちで人を踏んづけたりするけれど、気をつけなさい。ピークを過ぎて降下する道に入ったら(On Your Way Down)、また登り調子の時と同じ人たちに再び出会うことなりますから。」という道徳的な内容だそうです。

 

 

 

4作目「Feats Don’t Fail Me Now」も3作目「Dixie Chicken」に劣らぬ名盤です。代表曲「Rock & Roll Doctor」が入っています。

 

 

  

Van Dyke Parksの「Discover America」というアルバムを録音している時に完全なクローズド・セッションだったはずなのにスタジオの入り口に7人の日本人が現れた時があり、それが「はっぴいえんど」のメンバーとその関係者でした。結局「はっぴいえんど」の曲をLowellとVan Dykeがその場で1曲作ることになってしまったそうです。その後、矢野顕子は正式に自分のデビューアルバム「Japanese Girl」の片面にLittle Featに参加してもらうということになりました(A面:Little Feat、B面:はっぴいえんど)。凄すぎる話です・・

 

 

 

Lowell Georgeの唯一のソロ作品「Thanks, I’ll Eat It Here」。Lowell Georgeは、Little Featを離れてこのアルバムを出し、プロモーションのツアーの最中に34歳という若さで心臓発作で亡くなりました。

 

 

 

Little Featの5作目。最後のアルバムではないけれど「The Last Record Album」。代表曲の一つValerie Carterとのデュエット「Long Distance Love」。Lowel Georgeに影響を受けた桑田佳祐さんもカバーしています。

 

 

 

最後にLowell Georgeがピークな頃の「Live In Holland」から代表曲「Dixie Chicken」。ライブでは10分と長い演奏です。

 

 

 

2019年6月29日放送
ロウェル・ジョージ&リトル・フィート特集 

(曲名 / アーティスト名 // アルバム名)
01. Lightning Rod Man / Lowell George & The Factory // Lightning Rod Man
02. Snakes On Everything / Little Feat // Little Feat
03. Truck Stop Girl / Little Feat // Little Feat
04. Easy To Slip / Little Feat // Sailin’ Shoes
05. Juliette / Little Feat // Dixie Chicken
06. On Your Way Down / Little Feat // Dixie Chicken
07. Two Trains / Little Feat // On Your Way Down
08. Spanish Moon (single version) / Little Feat // Hotcakes & Outtakes
09. Rock & Roll Doctor / Little Feat // Feats Don’t Fail Me Now
10. Macbeth / John Cale // Paris 1919
11. Denwasen / Akiko Yano // Japanese Girl
12. If I Lose / Herb Pedersen // Southwest-Sandman
13. Willin’ / Steve Earle // Sidetracks
14. 20 Million Things / Lowell George // Thanks, I’ll Eat It Here
15. Long Distance Love / Little Feat // The Last Record Album
16. Dixie Chicken/Tripe Face Boogie / Little Feat // Live In Holland

 

バラカンさんの猛烈なお勧めLowell George時代のLttle Feat。

もっと聴いてみようと思います。

 

来週はDr.Johnの追悼特集です。