ラジオと音楽

ラジオから知った音楽のこと書いていきます

ワールドロックナウ 2020年3月15日(エミネム、エイ・ブギー・ウィット・ダ・フーディ、ザ・ストロークス)

  

新譜紹介

 

Eminem『Music To Be Murdered By』

2月2日の海外情報で紹介されたエミネムのニューアルバム『Musice To Be Murdered By』が詳細に紹介されました。ヘビーなアルバムです。

Music To Be Murdered By

Music To Be Murdered By

  • アーティスト:Eminem
  • 発売日: 2020/01/31
  • メディア: CD
 

 

「寛大なるリスナーへ」というエミネムからのメッセージが書かれているそうです。

このアルバムは気の弱い人に向いていない。

もし、あなたが血塗れの殺人の叫びに気分を害したり、不安に思ったりしやすいのであれば、このアルバムはあなたに向いていないかもしれない。

曲によっては道徳心を刺激するように出来ているものもあり、それが前向きな行動につながるかもしれない。

残念ながら我々は、真っ暗闇にいる。

 

『Musice To Be Murdered By』は、アルフレッド・ヒッチコックの映画のタイトルから取られているそうです。

 

Alfred (interlude)

アルフレッド・ヒッチコックのナレーション。

(訳詞)

皆さん、ご機嫌いかがですか?

レディース&ジェントルマン

私の名前は、アルフレッド・ヒッチコック

これは、『Musice To Be Murdered By』というアルバムです

頸動脈を刺激するムード音楽です

ですので、リラックスして楽しんでください

検死官が来るまで

 

Those Kinda Nights (feat. Ed Sheeran)

エド・シーランがフィーチャリングされている曲。

 

Leaving Heaven (feat. Skylar Grey) 

昨年エミネムとは交流がなかったお父さんが亡くなって、父親の死について歌われています。父親の死を目の前にしても癒えることのない心の傷が歌われています。

(訳詞)

親父もろくなもんじゃなかった

死んだ後も半分しか遺産はもらえなかった

だから存在感ゼロの親父って訳だ

1歳の時から47年もの傷跡

聞くに耐えない話だ

まるでピアスをするために針で耳を刺されているよう

落ち込むべきか?

あんたは息を引き取る前から、俺の中では死んでいた

俺か?涙すら出ない

葬式に壁画でも飾るべきだったか?

一体今まで何処にいたんだ?

リオグランデのいじめっ子のディアンジェロにボコられていた時に

孫たちにも一度も会わなかったな

弱虫野郎

天国に行けないと思う

だから地獄行きの切符をもらおうとしているんだ

 

ずっと落ち込んできた

批判されてきたから

ガキの頃から6000回くらい

ガキの頃からイジメられて、からかわれていた

何度も仲間外れにされた

そういう時のことは時々思い出さなきゃいけない

俺が変えてきた道は、自分らしく生きている、そんなための道だったということを

穴からどうやって脱出するべきか、自分で学んだ

才能とうまくバランスをとって

人生は1セント硬貨みたいなもの

たった1パーセントの人間だけが逆境から抜け出せるんだ

俺は切羽詰まった状態からもどうにか抜け出したいんだ

苦悩なんて語るなよ

全て経験してる

マルコム、アイザック、ブギの3人にボコられて三輪車を取られたんだ

白人の特権なんて呼べないけれども

分かる、肌の色で判断されることを

俺の場合は両サイドから攻撃される

それでも絶対反撃してやる

報復のために魂を売ったとしても

計画を考えている間にこんなことが頭をよぎったんだ

自分を信じられたら出来るって

だから俺はこうやってペンを走らせて言いたいことを表現したんだ

呼吸している限り

奴らをボコボコにしてやる

神よ悪魔の心とは何か?

奴らを攻撃して仕返ししてやる

エデンの園のように

深いところからやってやる

悪魔が呼んでいる

俺はもう、煮えくり返っているんだ

天国を出ていく

天国を去るつもり

天使たちも私を見つけられない

私へ

何処へ行ったか?

Leaving Heaven



Never Love Again

エミネムは鎮痛剤の依存症でしたが、現在は依存症を克服してきちんとした生活に戻ったそうです。これは依存症と戦っている時の歌だそうです。「お前」は「鎮痛剤」。

(訳詞)

誰でも選べる俺が、お前を選んだんだ

だからってお前を乱用する言い訳にはならない

でも俺がどんな思いでいるかなんて、誰にも分からない

だからお前を利用したんだ

正直言って、お前を失ったら、俺はどうしたらいいか分からない

だからそれを必死に拒絶する

もしかしたら、頭がおかしくなったのかもしれない

でも、お前に対して忍耐力がついた気がするんだ

だって、ある時は「くたばれ!」って叫んでおいて

次の瞬間には前言撤回

お前の蓋を開けようとしているのかもしれない

でも、これからがお楽しみ

イェイ、お前を感じるのさ

お前のトップを外したら、お前を大っぴらにオープンする

お前に夢中なのさ、お前には降参だよ

ダチが言うのさ、お前は俺に毒だって

くだらない話だよな

もう二度と愛さない

お前を愛したようには

新しい誰かをもう見つけたかい?

奴らとも同じことをしているのかい?

いやぁ、だって覚えているから

お前が俺のものだった時のことを

ある時は一瞬たりとも離れられない存在だった

分かっているだろ?

俺のお前への愛は不滅だって

いつも俺を支えてくれたよね

でももう二度と愛さない

 

 

A Boogie wit da Hoodie『Artist 2.0』

ヒップホップのヒーロー、エイ・ブギー・ウィット・ダ・フーディの新譜。日本盤は出ていないそうです。とっても聞きやすいアルバムだと思います。

Artist 2.0

Artist 2.0

  • エイ・ブギー・ウィット・ダ・フーディ
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥1935

 

Another Day Gone (feat. Khalid)

カリードがフィーチャーされています。ナイロン・ギターの音がいいです。

 

Right Back

 

Hit 'Em Up"(feat. Trap Manny)

 

 

 

海外情報(NY情報)

 

The Strokes『The New Abnormal』

ザ・ストロークスの2013年以来7年ぶりの新作が紹介されました。

プロデューサは、レッチリ、アデル、カニエなど大物を手がけてきたリック・ルービン。大統領候補のバーニー・サンダースの支援ライブもやったそうで政治への関心も示しているようです。

The New Abnormal

The New Abnormal

  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: CD
 

 

Bad Decisions

80年代のニューウェイブサウンドストローク節が混ざり合ったいい曲。

 

 

ジャズ・トゥナイト 2020年3月14日(ジョーイ・アレキサンダー、ンドゥドゥーゾ・マカティニ、カルメン・ソウザ、グレゴリー・プリヴァ、イブラヒム・マーロフ、オデッド・ツール)

 

ジャズ・アラウンド・ザ・ワールド

世界中に伝播するのはウィルスだけではありません。ということで、世界各地で花開いたジャズの特集でした。 海外渡航が難しい昨今、音楽で世界旅行しましょうという思いも込められてるようです。珍しい音源が一杯聴けて楽しかったです。

 

Joey Alexander「Warna」

インドネシアが輩出した最も若手で注目されているピアニスト:ジョーイ・アレキサンダーの新譜。ジョーイ・アレキサンダーは2003年バリ島生まれの16歳!!若い!!お父さんがアマチュア・ジャズ・ミュージシャンで、小さい頃からジャズを聴いて育ち、お父さんの仲間やベテラン・ミュージシャンとセッションを繰り返してきたそうです。2011年8歳の時にジャカルタに移り、その年にハービー・ハンコックユネスコ大使としてインドネシアを訪れたそうで、ハービーの前でジョーイがピアノを披露したところ絶賛されました。その後、ウィントン・マルサリスの声かけでリンカーン・センターでウィントンと共演し、2014年にニューヨークへ移住。翌年アルバムデビュー。

先月リリースされたばかりのアルバム『Warna』はインドネシア語で「色」という意味で、世界中を駆け巡る旅での経験や記録を音楽で綴っています。

Warna

Warna

  • アーティスト:Joey Alexander
  • 発売日: 2019/01/31
  • メディア: CD
 

 

 

Nduduzo Makhathini「Ithemba」

ロンドンのジャズ・シーンをリードするサックス奏者のシャバカ・ハッチングスの前作に参加していたピアニスト:ンドゥドゥーゾ・マカティニ。1982年南アフリカの生まれ。今年ブルーノート・レコードと契約してアルバムをリリースする予定の注目のピアニスト。2017年発売の『Ikhambi』から。ダラー・ブランド (アブドゥーラ・イブラヒム)に似ている感じもします。

Ikhambi

Ikhambi

  • ンドゥドゥーゾ・マカティニ
  • ジャズ
  • ¥1935

 新作はこれから発売。今はApple Musicで3曲視聴可能です。

Modes Of Communication: Letters From The Underworlds

Modes Of Communication: Letters From The Underworlds

 

 

 

Carmen Souza「Senor Blues」

ポルトガルカルメン・ソウザは、アフリカ大陸の一番西側に位置するカーボベルデポルトガルにすごく近いそうです。カーボベルデをルーツに持つホレス・シルヴァーをトリビュートしたアルバム『Silver Messengers』から。カーボベルデは10の大きな島と8つの小島からなる火山列島で面積は日本の滋賀県程度だそうです。

Silver Messengers

Silver Messengers

  • アーティスト:Carmen Souza
  • 発売日: 2019/11/08
  • メディア: CD
 

 

 

Gregory Privat「Serguei」

カリブ海に浮かぶフランスの海外県アルティニーク出身のピアニスト:グレゴリー・プリヴァの新作『SOLEY』から。グレゴリー・プリヴァは、アルティニークを代表するバンド:マラヴォワのメンバーのジョゼ・プリバがお父さんだそうです。

Sergueï

Sergueï

  • グレゴリー・プリヴァ
  • ジャズ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
SOLEY

SOLEY

  • アーティスト:Gregory Privat
  • 発売日: 2020/01/22
  • メディア: CD
 

 

 

Ibrahim Maalouf「Radio Magallanes」

レバノンの首都ベイルート出身でパリ育ちのトランペット奏者イブラヒム・マーロフ。父親が開発した微分音トランペットを用いてアラビックな音色を奏でるユニークなトランペット奏者。微分音トランペットとは半音階の間の音が出せるトランペットだそうで、4つバルブがついているそうです。アラブの音階は西洋の音階より数が多いので、このようなトランペットが便利ということです。

最新アルバム『S3ns』より。政治的メッセージの多いアルバムのようです。この曲にはチリの1973年軍事クーデターの時アジェンデ大統領の演説が入っています。

S3ns

S3ns

  • 発売日: 2019/09/27
  • メディア: CD
 

 

 

Oded Tzur「Here Be Dragons」

ニューヨークをベースに活動するテレアビブ生まれのテナー・サックス奏者:オデッド・ツールの最新アルバム『Here Be Dragons』から。オデッドは1985年生まれで、インドの古典音楽のフルート:バンスリーという柔らかい音のする横笛を習っているそうです。音色がすごく柔かくて心地よいです。

Here Be Dragons

Here Be Dragons

  • アーティスト:Oded Tzur
  • 発売日: 2020/02/14
  • メディア: CD
 

 

 

ザ・ソウルミュージックII 2020年3月14日(K・ミシェル、ルー・コートニー、リー・フィールズ、ザ・コーズ)

 

村上てつやのSoul Scramble

今月は3週間に渡り、「ファンク特集」だそうです。コロナウィルス騒動で気分もいまいちな時に、上げてくれますね!

 

K.Michelle『All Monsters Are Human』

今回のホットなニューリリースからのセレクションは、メンフィス出身の女性シンガー:K・ミシェルのニューアルバム。村上さん曰く「今一番R&Bらしい音楽を聴かせてくれるシンガーの一人」。

All Monsters Are Human

All Monsters Are Human

  • アーティスト:Michelle, K.
  • 発売日: 2020/02/21
  • メディア: CD
 

 

Just Like Jay

アルバムのオープニングナンバー。かっこいいです。

 

 

ファンク特集パート1

村上さんの持っている7インチレコードからのセレクションでした。

 

Lou Courtney「Hot Butter 'N All (Part 1)」

ルー・コートニーは1943年ニューヨーク生まれ。1970年代前後からファンキー・ソウルで活躍。後にフィフス・ディメンションに一時在籍されたそうです。この曲は1970年。

 

Lee Fields「You Been Cutting Out “On Me”」

リー・フィールズの1974年の曲。

 

The Cause「Hard Times (In The City)」

ザ・コーズはオハイオのバンドで1976年の作品だそうです。

Apple Musicでは見つかりませんでした。

 

Otis Redding「Papa's Got A Brand New Bag」

番組最後は、オーティス・レディングジェームス・ブラウンをカバーした曲でした。