今週はサラーム海上さんによるワールドミュージックの2019年ベストアルバムの紹介。
昨年をしっかり振り返ってから、新しいワールドミュージックを探していきましょうということです。海上さんは今年も世界中を飛び回って新しい音楽を探されるのでしょうね。
76歳のブラジルのパーティ大将マルコス・ヴァーリの9年ぶりの新作。リオデジャネイロのビーチパーティを彷彿させるリゾート仕様のディスコでブギな曲ばかりが詰まっている海上さんよく聴かれたアルバムだそうです。
É Você
西アフリカ ベナンの女性歌手アンジェリーク・キジョーの新作。キューバ音楽の女王セリア・クルースの名曲をカバーしたアルバム。ナイジェリア・ドラマーのトニー・アレン、ロンドンのジャズシーンを牽引するシャバカ・ハッチングスたちが参加し、セリアの音楽からアフリカ性を引き出しているそうです。
Sahara
アンジェリーク・キジョーは、前作トーキングヘッズ「リメイン・イン・ライト」のカバーも話題を呼びました。
昨年4月から1年間のマイケル・ジャクソンの特集番組。
一昨年2018年8月14日〜18日に「マイケル・ジャクソン生誕６０年記念パーティー！」という特集番組を西寺郷太さんが担当され評判が良かったのでしょう。1年間というNHK-FM初めての長丁場の特集番組となりました。西寺さんは「あたかも大河ドラマのように1年かけてマイケル・ジャクソンとその時代を紹介していくスペシャルな番組」と冒頭で番組紹介をされています。
私はマイケル・ジャクソンの人物についてよく知りませんでしたが、一昨年の「マイケル・ジャクソン生誕６０年記念パーティー！」ですごく興味をもち、この番組も4月から欠かさず聴かせて頂いております。
1月ですので番組も終わりに近づき、マイケルの歴史も晩年へとなっていきます。今月は1995年にリリースされたアルバム「HIStory: Past, Present And Future Book 1」の特集です。私はこのアルバム大好きです。
マイケルは、1993年デンジャラス・ツアー中に少年性的虐待疑惑で自宅が家宅捜査されてしまいます。この件については、西寺さんは以下のように事実を説明しています。
2009年12月12日アメリカ合衆国連邦捜査局FBIがマイケル・ジャクソンの捜査ファイルの一部を公表した。それは、1992年から2005年までマイケルが少年性的虐待者なのではないかと疑いを持ったFBIが10年以上にも渡って執念深く彼を監視し、調査した7個の極秘ファイル全333ページに及ぶ膨大な資料を複数のメディアからも出せ出せと言われていやいや出した。情報公開法というのがあるのでしょうがないから出した。その公開した資料には次のことが書かれていた。
「歌手マイケル・ジャクソンの私生生活を10年以上モニターした結果、性的虐待の加害者とみなす証拠は何一つ見つからなかった」
正式な捜査資料でFBIが言っている。感情論ではなくデータ。見て欲しい。
西寺さんご本人もこの件については戦ってきて、新聞やラジオ局 、TV局の方にご自身が執筆された本を読んでもらったりして事実を伝えるのにご尽力されたそうです。
マイケルは1993年9月にデンジャラス・ツアーでモスクワに行く。8月にサンタバーバラで捜査が開始され大変な状態となる。その時にマイケルはタイのバンコクにいてツアーを始めるということになっていたが、タイにいる間にアメリカの捜査が始まりネバーランドやカリフォルニア州センチュリーシティにあるコンドミニアムに令状に基づいて捜査が開始され沢山色んな荷物が取られていく。途中マイケルが倒れたりしたがツアーは続き、9月の福岡公演のあとモスクワに行く。その時にマイケルが「本当に僕は一人ぼっちだ」とホテルの中で自分は名声の中に見捨てられたという歌詞を含むこの曲を思いついて書いた。その日モスクワで雨が降っていて自分は本当につらい状態でこの曲を書いたんだとインタビューでも答えているそうです。
当時のマイケルの奥さんであるリサ・マリー・プレスリー さん（プレスリーの娘さん）がミュージック・ビデオに登場します。お二人は1994年5月26日に結婚されています。この曲は1995年8月にシングル発売され全米史上初の初登場1位となっています。
今年初めての放送で、前半は今年の干支「ねずみ」に関する曲が沢山かかりました。
後半の1曲目はこれ。昨年拡大版も出たローリング・ストーンズの「Rock & Roll Circus」に収められている、タジ・マハールの曲。デビューするかしないかの頃の演奏だそうです。私もこのアルバムの中で一番好きな曲。新年早々感謝です。
ギターは、Jesse Ed Davis、ベースはGary Gilmore、ドラムはChuck Blackwellというタジ・マハールのデビューアルバム「Taj Mahal」のバンドメンバーのようです。このアルバムも大のお気に入りです。
